HOMEback number >キレイをみがくカラダのおはなし


texy by
宮川万衣子 miyakawa maiko
<profile>
1978年神奈川県生まれ。大学卒業後、不動産会社勤務を経てバレエダンサーに。自身も舞台に立ちながら、フリーランスのバレエインストラクター、ピラティスインストラクターとして数々のジムやスタジオで活躍中。


冬真っ只中、寒くてイヤ……!というだけでなく、おしゃれを楽しむ季節でもありますね

朝、布団から出るのはとても名残惜しいけれど、重ね着をしたり、ファーなどの小物で遊んだり、ビビッドな色や模様のタイツにチャレンジしたり!
そんな時、ちょっと気になる悩みが出てきちゃいます。夏に素足でいる時はあまり気にならなかったのに、タイツになると目立つかも……?そう脚の形です。

モデルさんのようにほっそりと長く、まっすぐな脚憧れますよね。脚の形って、女子にとっては大問題!!と見た目の話に注目してしまいがちですが、この脚の形が健康にも影響があるってご存知ですか??

今回は、様々な脚の形に着目して、原因や改善方法を一緒に考えてみましょう。

まずはじめに、正常なアライメントに着目していきましょう。
右の図は正常な脚のアライメント(骨の配列)です。
骨盤のところにあるの部分をASIS(骨盤の前側の一番高い所)といいます。そのASISと膝のお皿の中心、そして脚の人差し指の3点を結んだ線が、真っ直ぐな線を描いています。



上半身の重みは骨盤を通して下半身へ流れ膝関節から脚へと、無理なく伝えられていきます。

この3点に着目していくことで、自分の脚がどんな状態で、どんな問題を抱え、どのように気を付ければ良いのかという答えを導くことが出来るかもしれません。


次にO脚と呼ばれる脚の形を見ていきましょう。日本人にはこの形が一番多く、約 9割だという説も。
もう他人事ではありません。
では下の図を見て、はじめに行ったように3点を結ぶ線を描いてみます。軽く外側にカーブしています。
両脚を合わせると、アルファベットの「O」の形に見えることから、O脚を呼ばれているのは皆さんもう、ご存知ですね。

O脚になると何が起こるのか?まず膝に負担がかかります。
そして、骨盤を支えるはずの太ももの内側の筋肉が外側に広がってしまっていることで、骨盤が広がりやすい状態になります。
結果、骨盤が広がり骨盤の中に納まっている内蔵が下垂 してきます。疲れやすくもなりますし、むくみ等の症状が出る事も!




O脚の原因と考えられているのが内もも(←)と、もも外側()の筋肉のバランスの崩れです。
O脚の場合は、内ももが弱っていることが多いと言われているので、内ももにクッションを挟むなどのエクササイズが有効です。

さらに、大きな原因と言われているのが、足の指や裏の筋力低下です。

足の指で小さめのスーパーボールをつまむ、タオルを指でつかんで、床の拭き掃除をするなど、どれも効果があるとされています。
試しに、裸足でしっかりと 床の上に立ち、両足の小指で床を掴むようにしながら、ふくらはぎを回してみて下さい。さらにそのまま体重を前に移動させてみると、膝の間の隙間が少し狭くなると思います。
気がついたときにやってみるのも良いかもしれませんね。

けれど……

毎日エクササイズを根気良く続けるのはかなり大変!
靴のインソールでもO脚予防などの物が販売されています。何より大切なのは続けること!
活用してみてはいかがでしょうか??


O脚が外側にカーブしているのに対し、内側にカーブしている脚をX脚と呼びます。
先ほどのO脚が日本人に多く見られるのに対し、このX脚は欧米人に多く見られるという資料もあります。


では、これまでと同じように3点を結ぶ線でXを見ていきましょう。
この図で見ると、3点を結ぶ線が内側にカーブしています。                              
この状態を正面から見たときに、両脚合わせて「X」のような形に見えることからX脚と呼ばれています。
一見真っ直ぐに見える事の多いX脚ですが、ひどくなると怪我をしやすいなどの弊害が見られます。

特に膝は、外側に比べて内側の方が柔軟性に富んでいる為、靭帯損傷などの深刻な怪我につながりやすいと言われています。


内外のバランスが崩れたり、不自然な姿勢(脚を組む・あぐら)を長時間維持することで起こると言われています。O脚とは逆に外側の筋力不足と、内側の筋力の緊張も原因のひとつです。


床に仰向けになり膝を立て、両膝を抱え込むようにして、ゆっくりと胸元に引き寄せます。この状態を10秒間保ち、最初の姿勢に戻ります。内ももの過度な緊張をほどいてあげましょう。
もう一つの効果的な体操は、仰向けに寝て両膝を立てます。
そして、息を吐きながら、膝を立てたままゆっくりと左右に開いていって下さい。
痛いのと気持ちいいのが混ざり合ったあたりで、10〜20秒間その姿勢を保ちましょう。
これを毎日3セット続けるだけでも、歪みの矯正には効果があります。



***


どちらも 原因はハッキリとは解明されていませんが、身体というのは日々の積み重ねで出来上がっていきます。たとえ15歳の若者でも、歩き始めたのが1歳半だとすると、もうすでに14年間も2本の脚の上で生活しているのです。
立ち方、歩き方の癖、筋力バランスのゆがみが大きな原因のひとつだと考えられています。日々の生活の動作がいかに大切か、思い知らされますね……


***つづく***

次回もお楽しみに!



本サイト内の記載内容についての無断転用を禁じます。
Copyright(c)2008-2010 econ & Hong Ae Sun