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くりオンマ
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1980年東京生まれ京都育ち。
大学卒業後、渡豪し、自然と戯れる。
2010年、結婚を機にソウルへ。
2012年4月にソウルで愛娘を出産。
現在は外資系企業でアナリストとして働きながら、子育てにも励んでいる。


今回の「ソウル・コソダテ・ニッキ」は特別編! くりオンマが韓国で子育てをする中で体験する「カルチャーショック」について、じっくりと語っていただきます(編集部)

子どもに愛情を注ぐのは万国共通。でも、注ぎ方は国によってこうも違うのかと思う事が多々ある。結婚を機に韓国に移り住んで4年目。結婚し、子どもを産み、この4年間で人生のターニングポイントを一気に経験した。そのターニングポイントを韓国で経験した事により、いろいろなカルチャーショックも付随してきた。そのカルチャーショックたるや、ここに列挙しようと思えば、おびただしいページ数になるに違いない……。
私が受けたカルチャーショックのうち、今回はサプリメントについて言及したいと思う。

韓国で薬局に行くと、数十種類ものキッズ向けサプリメントが陳列されている。マルチビタミン、乳酸菌は当たり前、キッズ用オメガ3なんかもある。また、チュアブル錠ビタミンC、Dなどは、こどもの飴の代用品としても重宝されている。小児科に行って、薬局に処方箋を持って行くと、こどもたちにチュアブル錠のビタミンをくれる。
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薬局に陳列されているキッズ向けサプリたち。
左から、鉄分+ビタミン、カルシウム+ビタミンD、乳児向け乳酸菌。

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キャラクターで包装されているチュアブル錠のビタミンたち。
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子どもの免疫力を高めるサプリ
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キッズ向けオメガ3。チュアブル錠である。
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左が幼児向け乳酸菌、右は13歳以上用乳酸菌。
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まだまだあるキッズ向けサプリメントたち。この写真の中のサプリは、成長を促進するものたち。
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生きた乳酸菌が最近の主流。冷蔵庫内での保管が必須のため、乳酸菌専用の冷蔵庫もある。
私が写真撮影を行った薬局は小規模の薬局。小さな店舗のあちらこちらにキッズ向けサプリが並んでいる。大型店舗に行くと、より豊富なサプリに出会える。

韓国では、多くの子どもが何らかのビタミンを摂取している。理由は様々で、子どもが風邪が引きやすい、成長が遅い気がする、こどもがごはんを食べてくれない……など。
また、
小児科でもそのようなサプリを勧められるのだとか。私は勧められた事はないが、こどもがごはんを食べないと相談した親から聞いた話によると、小児科医からチョコシェイク味のマルチビタミンを勧められたとか……その親はもちろんそのサプリメントを買った。そして、周辺のママ達にも勧める。それさえ飲ませれば、ご飯を食べなくても良いらしい。超未来型の育児だね……と私は言葉を濁したのであった。
私は子どもに意識して服用させているサプリは
ない。薬局に行けばくれるチュアブル錠は与えるけど、それ以外は特に与えていない。チュアブル錠のビタミンはキャラクターもかわいい……ロボカーポリー、アナ雪など子どもが好きそうなキャラクターが包装紙にどーんと描かれている。薬局に行くたびに娘はねだる。買ってあげるが、食べきることはなく、どんどんたまっていくばかり……。
ママ友との会話の中で、私が
子どもにサプリを与えていないとさらりと言ったことがあった。皆の冷ややかな目線……与えないと、背が伸びないとか、風邪を引きやすくなるとか、いろいろ言われた。そして、娘を若干哀れむ目で見る……子どもがサプリを飲むこと自体にもカルチャーショックだったが、その哀れむ目線にまたもやカルチャーショック!
私の娘はご飯を良く食べる。最近は食べない日もあるが、おなかがすけば食べるだろうと思っているので、無理して与えない。身長に関して言うと、私が小さいのだけど、小さくて何が悪い!と言いたい。別にどっちでもいいじゃんと思っている。
そして、娘は保育園に通っているせいもあって、風邪はよく引くほうかも知れない。でも、最近、すっかり免疫力がついてきて、風邪を引く回数も少なくなってきた。
こうしてみると、サプリを与える必要は無いように思う。子どもに、何か人工的なものを主として与える事に、私は抵抗がある。それだけだ。


韓国では子どもにかける愛情がたまに衝撃的である。それがこの競争社会を生んだのであろうと容易に予測できる。まだその違和感に溶け込めていない韓国在住歴4年目。なんとなくこの
違和感は今後もずっと持ち続けていたい。


***To be continued***
次回もお楽しみに♪


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