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くりオンマ
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1980年東京生まれ京都育ち。
大学卒業後、渡豪し、自然と戯れる。
2010年、結婚を機にソウルへ。
2012年4月にソウルで愛娘を出産。
現在は外資系企業でアナリストとして働きながら、子育てにも励んでいる。


連載再開! 今回も、くりオンマが韓国で子育てをする中で体験する「カルチャーショック」について、じっくりと語っていただきます(編集部)

韓国の教育熱が高いという事をご存知の方はとても多いかも知れない。
その通りである。
その熱は、入学前はもちろんのこと、入園前からすでに始まっている。今回は、私がリアルタイムで体験している、「2-3歳児のおけいこ事情」について、紹介していきたいと思う。

3歳児でハングルの読み書きができますって子なんかは結構いて、ハングルの読み書きのために、2歳から家庭教師をつける親も多い。この環境を異常だと思っている親御さんも多いが、こうしないと、うちの子が小学校に入学後、勉強についていけないから仕方ないといった意見も多く聞こえてくる。
幼稚園に「プロジェクト授業」(与えられた課題についてグループで調べて、発表したり議論したりする授業)たるものがあり、ハングルの読み書きができないと授業が成り立たないらしく、ハングル読み書きが必須だという幼稚園も少なくない。読み書きができないと、ずっと脇役らしい……なんだ、それ……(汗)

子どもにこう育ってほしいからと、2-3歳でも週5でおけいこ事に通ってる子も多い。例えば、
月曜日→バレエ
火曜日→英語
水曜日→ハングル
木曜日→数学
金曜日→体操
のような感じだ。文字に起こしてみると、より圧巻ですね……

娘を韓国で育てながら、このような話を直に聞くようになり、私は
混乱する毎日。そして、おけいこ事をさせるという事に対して、どんどん嫌悪感にも似た拒否反応が芽生えた。

そんな私だったが、娘を「おけいこ事」に通わせる日がやってきた。冬が近づいてきて、零下の日が増えてき、お外遊びができなくなってきた11月のある日。娘はお外で遊びたいのに、お外に出てみたら、すごく寒くて遊べない。家に帰ってきて、あれこれ工夫して遊んでみるが、走り回るのが大好きな娘はすぐ飽きちゃう。マンション暮らしなので、思う存分、家の中で走っていいよというわけにはいかない……
何か対策はないかと思っていた矢先、ママ友が体操教室をすすめてくれた。話を聞いてみると、日本でいう「リトミック」と同じような構成であった。
しかし、そのママ友はリトミック教室をやめるとのこと。理由を聞くと、プログラムがつまらないそうな……ただ走るだけだよと教えてくれた。
私が求めていたのは、それだ! ただ走り回るだけでいい。何かを学んだり、習得する必要なんてない。ただ、この寒い韓国でなかなか外で走り回れないから、走れる時間を娘に与えたい、それだけだった。その話を聞いた次の日、早速、リトミック教室の申し込みへ行った。

いよいよリトミック教室初日! いつも通り娘を保育園にお迎えに行った。そして、娘に、「今日はリトミック教室に行くんだよ」という事を伝えた。きっと何がなんだか分かっていなかったとは思うが、私の表情で察したのか、娘は大興奮
教室に着いてからは若干緊張気味の娘。私に抱きついて離れない。あれれ? 大丈夫かなと私もちょっと不安になった……しかし、授業開始のテーマ曲が流れて、先生が前で踊り出したとたん、娘もスイッチオン! 腰ふりふり、のりのりで踊りまくる(笑)その姿を見て、私、喜ぶ前に唖然。誰に似たんだろうか……(笑)

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でんぐり返りをしたり、シャボン玉を追いかけたり、細い橋を綱渡りのように渡ってみたり、ボールころがしたり、全身を使ったり遊びながら生活習慣を習得したり……娘は40分という短い時間だが、本当に楽しんだ。
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それからはというもの、
毎日のように「リトミック教室は?」と聞く始末。最近、走ることを封印していた娘。水を得た魚とはまさにこのこと。思い切り走れるという事に快感を覚えたようだ。

回を重ねるごとに、娘の
新たな面を発見する。娘ってこういう所があったのか?家では見れない娘の姿を毎回目にする。
例えば、娘は家ではきょうだいがいないため、一人で遊んでいるためか、
誰かに譲るという事がないし、泣けば済むと思っている部分があった。
また、夏の間、公園でお友達と遊ぶ機会も多かったが、ルールがない中での遊びだったためか、娘は
わがままを言う時もしばしばあった(娘のために一言付け加えると、そのわがままが決して度が過ぎているわけではない(笑)私が説明すると、ちゃんと理解できる) 。
しかし、リトミック教室では違う。
先生の指示に従って、ちゃんと列に並び、お友達に譲歩することだって出来る。泣きながら何かを訴えるといったこともない。
まだ2歳なのに、
周りの空気を読んでいると感じる行動が多々見られた。ある程度のルールはあるが、娘はそのルールの中で思い切り楽しんでいた。
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現在も通っていて、先生が授業最後に来週のテーマを話してくれるのだが、娘は1回たりとも忘れたことがなく、私が忘れても、娘が教えてくれる。娘は毎週、リトミック教室の日を待ちわびているし、家でも復習を欠かさない。
リトミック教室でもらった
DVDとCDがあるのだが、DVDを毎日のように見ては、踊りを復習し、CDを聞いては歌を復習する(笑)DVDを通して、救急車とパトカーを呼ぶ時の電話番号は完璧にマスターした。
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3月からは授業を週末に変更して、パパと一緒に通うことにした。親も一緒に体を使って、子どもを抱きあげたりしないといけないのだが、娘が13キロを越え、私もそろそろ限界(笑)パパにバトンタッチとなったわけだ。何かを学ぶといった感覚は娘にはない。でも、そこに行けば、走り回れるという事に娘は最高の喜びを感じている。
こうして、幸先よく始まった韓国でのおけいこ生活だが、実はいいことばかりではなかった……。次号では「
おけいこ失敗談を交えて、韓国のおけいこ事情」に迫りたいと思う。次号もお楽しみに!

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***To be continued***
次回もお楽しみに♪


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