娘にとって、言葉の壁や、保育園の環境の変化を受け入れるには、あまりにもハードルが高かったのかも知れない。韓国でも日本語で私が話しかける事は多々あり、娘も聞き取ることはできる。しかし、保育園で全く韓国語が通じない生活は、娘にとって辛かったのかも知れない。
娘は順応性が長けているからきっと大丈夫なんて、軽んじた私の考えから来る、判断ミスだった。
娘が保育園で覚えてきた日本語もそれなりにはあり、それなりに保育園生活を楽しんでいたのかなと思う節もあるが、何か不安を抱えての保育園生活だったに違いない。
私も保育園に行くたびに、韓国の保育園とは違う雰囲気も察していた。認可外というのもあるとは思うが、日本での保育園生活で一番驚いたのは、母親が教室内に入って、こどもの靴下を脱がしたり、タオルやお弁当、かばんを指定の場所に置いたりするなど、親の介入が多かったこと。先に登園している子どもらの視線がなんとも切なく、痛かった。
韓国の保育園では保護者の園内への進入は基本的には禁止。こどもが泣いても、保護者は園内には入れない。入れてもらえない事に対して、はじめは不信感というか不安があったが、日本でこのような体験をしてからは考えが変わった。園内に入れないというのには、それなりの理由があったのだと……
休日に遊びに行っても、韓国とは若干異なる空気を感じた。スーパーに行っても、子ども達がみんな、お行儀が良い(笑)保護者もこどもをしっかりケアしている印象。韓国でも保護者がこどもをケアしてはいるが、日本での親のケアの迅速さには圧巻だ。
ショッピングモール前で行われたアンパンマンショーを見に行った時も、見事な秩序! 無料ショーだったのにも関わらず、警備員の方が多少は居たが、それにしても、素晴らしい秩序! 韓国では、少なくともあの警備員の3-5倍くらいの人数がいないと、大変なことになりそう(笑)
ショッピングモールにて。娘はエンジョイしていました
その反面、この秩序に違和感もあった。どこに行っても、子ども達がマナーを守っている事が素晴らしいとも思ったが、ちょっとだけかわいそうだとも思った。もっとのびのびしてもいいのになー。
きっとその子達なりに、のびのびしているんだろうけどね(笑)韓国のこどもがのびのびしすぎなのかも知れないし、それは大人になった時により顕著に表れるのかも知れない。日本人のマナーの高さは世界的にも有名。私は韓国在住5年目になり、日本に帰ると、そのマナーの良さに私も驚かされる。あまりにも良すぎて、たまに淋しいと思うくらいだ。韓国で荒波にもまれながら、すったもんだしながら生活しているせいであろうか(笑)あぁ、すっかり韓国のアジュンマ(おばちゃん)になってしまったようだ。
今回の日本滞在でこどもに教えなければいけないこと、日韓でいろいろと違いが多いことを再確認できた。今後、娘にはその違いを家でしっかり教えることこそが、私が母親として娘にできることだと思った。
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