星山玲 hoshiyama rei   <profile>
1975年生まれ。山口県下関市出身。大学卒業後、CM制作会社、出版社勤務、広告会社取締役などを経て、28歳のとき有限会社マカルーを設立。WEB情報サービスやエステサロン経営など様々に事業展開し、2007年3月より「今どきの★エステ経営研究所」オープン。宅地建物取引業者免許を取得し、エステ・リラクゼーション店舗専門の「不動産事業部」を立ち上げ、エステ・リラクゼーションサロンのM&A仲介や店舗物件売買仲介のパイオニアとして業界内の再生に取り組んでいる。現在、3社の会社経営をしている。
今どきの★エステ経営研究所のホームページ


音のシャワーを浴びるためにクラブやDISCOへ。海外でも必ず現地のクラブに繰り出すとか。 音楽の趣味はHOUSEもROCKもSOULFUNKもと幅広い。




今、3社の会社経営の中でも、星山さんが創業し企画立案したビジネスは、「エステ・リラクゼーションサロンの居抜き」仲介という、今までにないビジネスモデル。飲食店などではよく見られる「居抜き」仲介ビジネスですが、サロンに特化した星山さんは業界のパイオニアです。
「もともと自社でエステ&ネイルサロンの経営したり、コンサルティングをしていて、オーナーチェンジを考えているオーナーさんが多い業であるということに気づいて取り組み始めました。仲介をやりながら自社でもサロンチェーンをM&Aする計画もありましたので。
始めてみると、ビジネスチャンスが大きいという以上に、これは関わるどの立場の人にも喜ばれる事業だと気づきました。開業したい人はコストをかけずに開業にチャレンジできるし、閉店廃業したい人は売却額で第2の人生をスタートできる。売る方も買う方もメリットが大きい」
第二の人生。人生のリスタート。その言葉に、星山さんは強い思い入れがありました。
「何事もスタートするには早すぎるとか遅すぎるとかは無いと考えています。結婚もそう、適齢期は自分で心から結婚したいと思った時(笑)であって、遅いも早いもないと思います。
他人の価値観や常識に惑わされず、何歳であっても、その人が決めたスタートは正しいし応援したい。その機会を作るこの事業は、本当にやりがいがあるし、関わる方々の姿勢から学ぶことが大きいです」
星山さん自身も、たくさんの支えがあって「人生のリスタート」をきることができたのだといいます。
「私の中で20代って苦節の時期というか、無力だけど頭でっかちというかまだまだ青く漠然としすぎていて、非常に悶々としていました。その頃はサラリーマンをしながら登山や海外放浪で発散していました。そんな時に、知人、先輩、家族など多くの方が応援してくれたり仕事でも中々経験できないようなチャンスを与えてくださいました。そんな支えがあったからこそ、28歳で会社を作ろうと決意し新しい自分へのリスタートを切れたと思っています。
ちなみにマカルーという弊社の会社名は、山の名前なのですが、その当時登山で発散していた大きなエネルギーを事業に費やそうという決意からです。
そのような私が、過去の自分から新たな自分を始める人のリスタートを応援できるのはすごくうれしいですね」
そしてもう一つ。サロンの居抜き仲介は、女性の『生き方』も考えさせられます。
「弊社のクライアントは、大手エステチェーンから女性オーナーが個人単位でやっている小さなサロンまで範囲は広いのですが、その中でも女性オーナーさんには非常にシンパシーを感じています。
女性の人生のステージって変わっていくものでしょう。結婚や出産を機にサロンを閉めざるを得なくなったり、逆に新たに始めたり。
その変化に対して柔軟に対応できるような『身軽さ』を手助けする必要性も感じますね」
身軽さは、軽やかさ。いろんな言い訳をしないで動き出せる柔軟さ。星山さんが取り組むサロンの居抜き仲介ビジネスは、『所有』だけを良しとしない新しい価値観を形成してゆくことでしょう。
「身軽さを軽く見る風潮もあるけれど、特に非連続のこの時代にはイニシアチブになるスタイルのひとつだろうと思います。私の身軽さ、フットワーク、アンテナの広げ方をありがたくも無形資産と評価しコンサル依頼してくださる異業種のクライアント様もいらっしゃいます。
しかし身軽さだけでも駄目でそれほど単純でもありません。会社経営の考えは様々です。時代の流れにどう関わるか、会社をどんな立ち位置にするかジレンマも大きいですが、大きくても小さくても素人でもベテランでも会社経営者は皆、悩みの中にいます。問題なのは、問題を問題のままやり過ごすことかもしれません」

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text by Hong Ae Sun


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