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宮川万衣子 miyakawa maiko
<profile>
1978年神奈川県生まれ。大学卒業後、不動産会社勤務を経てバレエダンサーに。自身も舞台に立ちながら、フリーランスのバレエインストラクター、ピラティスインストラクターとして数々のジムやスタジオで活躍中。

 
それではここから本題です。なぜ肩甲骨が重要なのでしょう?

それは、姿勢に大きく影響を及ぼし、前面は胸を背面は背中を通して全身と繋がっているからなのです。

肩甲骨は、それに繋がっているたくさんの筋肉を様々な方向に駆使する事で、腕を自由自在に動かしています。筋肉がエネルギーを消費して脂肪を燃やすことは知られていますが、上半身、とくに肩甲骨の周りの筋肉がより多く脂肪を燃やすと言われています。 これは心臓の近くにある血管の周りに、体温を上げるために重要な細胞が多くあるため。
命に関わる大切な場所だからこそ、重要なのです!

肩甲骨の周りの筋肉の状態を知る一つの目安は、肩甲骨の見た目です。一方の手を背中に回し、手の甲か指で逆サイドの肩甲骨を撫でてみましょう。
天使のはねのように、肩甲骨の下側が背中の面から浮き上がっているときには、背骨に引き寄せる筋肉が少し弱っているか、胸を張ろうとし過ぎて背中の筋肉が緊張し過ぎている状態だと考えられます。

最初に述べたように、肩甲骨は肋骨の上に乗っています。
肋骨は身体を覆うように、ラウンドしているので平らではありません。そのラウンドに添って乗っているわけですから、肩甲骨は角度を持って背中に付いていることになります。
左の図を見てみてください。
体の中心から真横にまっすぐ引いた線を水色の線だとすると、肩甲骨に沿って描いた緑色の線までの角度は平均で30度といわれています。
背中が平らに広く保たれた状態が、自然な状態です。

肩甲骨が背中からはがれている状態は、この角度が失われているサイン。
大きく息を吸いながら肩を耳の近くまで持ち上げ、息を吐きながら「すとんっ」と落とした状態が一番リラックス出来る形なのです。

もっとも良好な状態を常に保ち、素敵な立ち姿を手に入れるには、肩甲骨を動かしている筋肉達を適度に動かし、ストレッチしてあげる必要があります。
肩を回したり、伸びをしたり……肩甲骨を動かすためのエクササイズは沢山ありますが、今回はより効果的にさまざまな方向へ動かすための腕回しエクササイズをご紹介しましょう。


まずは準備。
図のように、両手の甲を合わせて胸の前にセットします。
ここから出来るだけ両手を離さないように、息を吸いながら上に持ち上げていきます。

ここで一度深呼吸。
指先を天井に、肩をぐーーっと耳の方へ引き上げ、たら、親指を下に向け出来るだけ肩甲骨を寄せながら腕を身体の少し後ろ側を通すイメージで下していきます。自然に手のひらが上を向き始めたら、手のひらをひっくり返して再び親指を下に。


この時、背中から腕を回すイメージで肩甲骨ごと腕を動かすように注意して見てください。
肩こりの症状のある方は、もしかしたら「ゴリゴリ!」と肩の中で音がするかもしれません。
この時に痛みがある場合には、少しお休みしてくださいね。

ゆっくりと下まで下してきたら、もう一度最初の形に戻ります。
1周30秒ほどかけて5〜6回まわしてみましょう。

一日3分のかんたんエクササイズです♪

1周まわすごとに、腕が1ミリずつ長くなるようなイメージで、行うと効果的です。

背中の筋肉を使うことで肩甲骨周りの筋肉をストレッチ。凝り固まって伸び縮みする力が弱くなってしまった筋肉が、再びしなやかなゴムのように動きを取り戻してくれるはず!

春風に乗って、街を颯爽と歩きたいこの季節。軽やかな背中で思いっきりエンジョイしましょう!!


***To be continued***
次回もお楽しみに♪


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