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宮川万衣子 miyakawa maiko
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1978年神奈川県生まれ。大学卒業後、不動産会社勤務を経てバレエダンサーに。自身も舞台に立ちながら、フリーランスのバレエインストラクター、ピラティスインストラクターとして数々のジムやスタジオで活躍中。


秋が深まってもなお暖かい日が続いたかと思ったら、急激に寒くなり本格的な冬に突入……何かと身体にとって過酷な日々が続いていますね。みなさん風邪などひいていませんか?
今回は前回からの「シリーズ〜下半身〜」の目玉、「骨盤」がテーマです。沢山の 太ももの筋肉が骨盤から始まっているのは、前回みたとおりですね。
そもそも、太ももの始まりである「股関節」の構成要素である「骨盤」が、複数の骨の集合体であることはあまり知られていません。

みなさん。「骨盤」をひとつの骨だと思っていませんでしたか?
骨盤が複数の骨から出来ているということを、実際に確認していきましょう。


骨盤の構成要素は主に4つ。これらを詳しく見てみましょう。
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別々の骨だということは…そう、関節があるのです。
骨盤の関節は解剖学上動かないことにはなっております。けれども実際、特に仙骨と腸骨の間の「仙腸関節」は太ももの動きに連動して動いたり、ホルモンの関係で緩んだりすることが確認されています。

月経の前や最中に腰がダルくなる……。なんていう経験をお持ちの方はこれらの歪みによるものかもしれません。


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ただ、これらの動きはほんの数ミリ単位のもの。骨盤体操などの運動ではよく、「骨盤を動かす」という表現を耳にすることがありますが、実際に動いているのは股関節や骨盤のすぐ上の背骨(腰椎)なんですね。

ということは、「骨盤が歪んでいる」という症状も、この腰椎がアンバランスに歪んでいる場合と、「仙腸関節」の靭帯が緩んでいる場合の2パターン考えられるという訳です。


骨盤の位置や形を見ればわかるように、骨盤の中には腸や生殖器などの大切な内臓が収められています。
逆に言えば、それら大切な臓器を、骨盤が守っているのです。
ここで少し立ち止まってみましょう。
骨盤の中身(言い方がナンですが…(笑))が内臓なら……立ちあがったら、下に落ちてしまうのでは?

「骨盤」の形状は丸みを帯びた下すぼまりの輪っかの様な形。上が開いていても支障はありませんが、下も開いているとなると話は別ですね。

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内臓がそれ自体の重みで下に落ちてしまわない為に、常に健気に働いている「縁の下の力持ち」。
それが「骨盤底筋群」と呼ばれる複数の筋肉です。

この筋肉は二足歩行であるが故に発達したと言われる筋肉の一つで、重力によって下に引っ張られる内臓をハンモックのように支えています。

これらの筋肉は排泄をコントロールする上で、とても重要な役割を担っています。
加齢と共に筋力が衰えてしまうと、尿失禁などのトラブルも……。そこで、誰にでも何処ででもできる骨盤周りを意識するトレーニングをご紹介しましょう。




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