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栗原 千温 kurihara chiharu
<profile>
1977年静岡県生まれ。
大学卒業後紆余曲折を経て、現在音楽イベント制作運営等を行う会社の代表と、美容健康関連商品のOEM企画提案の会社のコスメプランナーという二足の草鞋を履く。
少女時代から身の回りにある漫画を片っ端から読み漁り、「人生の大切な事は漫画から教わった」と断言。
東日本大震災のボランティアを経験したことから心理学を学び、漫画にみる心理等も興味深く探求中。
内閣府認定特定非営利活動法人キャリア戦略研究機構認定心理カウンセラーエントリーコース修了、スマイルカラーセラピー(カード式カラーセラピー)レベル1(チャクラカラーセラピー)レベル2(トータルカラーセラピー)認定資格、一番社団法人日本プロカウンセリング協会 二級心理カウンセラー養成講座修了。



年代的には、1980年代前半〜半ばまでは、Aタイプが主流。対抗馬でBもしくはCのタイプが居る事が多かったと思います。
ご時世的にも、「積木くずし」「不良少女と呼ばれて」というドラマや、“行儀良く真面目なんてくそくらえと思った”OZAKI世代ですから、少し反体制的な、気概のあるちょっと不良というか、無口でワルなんだけど根は優しい、というような男の子が人気でした。
りぼんの「ときめきトゥナイト」の真壁くんなんかもう、そのど真ん中。
腕っ節は強いし、制服も校則通りじゃなくちょっと着崩していて、無口で何を考えているのかよくわからない。
長身でかっこ良くて、でもちょっと近寄りがたいタイプの男の子でした。
調べてみたらネットでこんな記事もあったりするのです(笑)

参考:参考:私たちが独身なのは「ときめきトゥナイト」真壁俊のせい!? (独女通信:Powered by Peachy)

やっぱり影響は大きかったんでしょうか(笑)
なかよしでは、「なな色マジック」の一樹とBなんかは好対照でしたね。
同い年でやんちゃで可愛いタイプの一樹と、年上で大人っぽくてちょっとワイルドなB。タイプが分かれるところだと思います。

そして、それから1980年代後半〜1990年代へ時間が少し経つと、不良文化が下火になってきます(我々Around35世代はこの辺りがドンピシャかな?) 。
今度は優等生だったり、王道に良い子なタイプ。お父さんお母さんに紹介しても怒られなさそうな彼氏(笑)って感じでしょうか。
それが私にとっては「星の瞳のシルエット」の久住くん。弓道部に所属し、母を早くに亡くして父子家庭なために料理も出来るし成績も優秀。
今見ると結婚相手に最適な物件のような気がしますね(笑)
こういう良い子タイプか、文武両道な憧れの先輩が出てくるケースが増えてきます。
でも大抵そういう「誰から見ても良い人」には恋のライバルがいて、三角関係になる展開もかなり多いです。「星の瞳のシルエット」なんかまさにそうで、ここでまた友達同士で恋愛談義になるわけです。久住くんを好きだと自覚する前に、友人の真理子が久住くんのことを好きだと聞かされて、友情と恋愛の間で悩む……これも王道、そして青春ですねえ。
蛇足ですが私、中学の時好きになった男の子(タイプで言うとAかな)が私の友人の事を好きで、よく相談されてたので、男女の違いはあれど「あー、星の瞳のシルエットみたいじゃーん!」なんて酔いしれていました(笑)

90年代後半以降だとDのタイプも多いと思いますが、いわゆる母性本能くすぐりタイプ。
まあ、「イタズラなKISS」の入江君みたいに、頭脳明晰文武両道、クールで本心を出さないタイプですね。
往々にしてこういうキャラは寂しさを持ち合わせていますので、そこに飛び込める向こう見ずなヒロインが大抵います。
「こどものおもちゃ」の羽山君とかもそうかな?

この「憧れの王子様」を検証していて改めて気づくのは、これってジャニーズのグループも同じですよね。遡るとシブガキ隊ではモックン、ヤックン、フックン誰?とか、たのきんなら?光GENJIなら?SMAPなら?嵐なら?タイプの違うメンバーを集めると、必ずその中の誰かがタイプだったりして応援してしまったり、目で追ってしまったりしてしまい、気づくと気になってしまうという。
少女漫画で実は、既に「好みの男性」が決まってしまっていたってこと、振り返るとあるのではないでしょうか。
あ、勿論実際付き合ったり、結婚したりする相手とまた違うんだな〜って事に気づくのはそのまた後だったりもするわけですけど(苦笑)
オンナゴコロっていうのはそういう意味で、10〜13歳頃には既に出来上がっているんですね。

さてここまで読んでくださった同世代のあなた!
子供の頃の「憧れの王子様」は、誰でしたか??
これ、同世代の女子会で話したら相当盛り上がりそうなので、洪さん、このネタで是非Around35漫画女子の会やりましょう!

ピンと来た方は参加表明お待ちしております(笑)

【了】

参考文献:
http://ja.wikipedia.org/wiki/りぼん連載作品の一覧http://ja.wikipedia.org/wiki/なかよし連載作品の一覧

画像出典:

りぼんマスコットコミックス
「ときめきトゥナイト 新装版」
第2巻
(c)池野恋/集英社
りぼんマスコットコミックス
「ときめきトゥナイト 新装版」
第7巻

(c)池野恋/集英社
集英社文庫
「ポニーテール白書」
第2巻
(c)水沢めぐみ/集英社



フェアベルコミックス CLASSICO
「星の瞳のシルエット」
第5巻
(c)NEKONOTE-DO
集英社文庫
「ハンサムな彼女」
第1巻
(c)吉住渉/集英社
集英社文庫
「有閑倶楽部」
第1巻
(c)一条ゆかり/集英社



講談社コミックスなかよし
「あこがれ冒険者」
第1巻 カバー
(c)あさぎり夕/講談社
講談社コミックスなかよし
「なな色マジック」
第2巻
 カバー
(c)あさぎり夕/講談社
講談社コミックスなかよし
「なな色マジック」
第6巻 カバー
(c)あさぎり夕/講談社

***To be continued***
次回もお楽しみに。。。



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