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Interview, text & photo
Hong Ae Sun



仕事と子育て、両方をがんばっているワーキングマザーたちは、どんな風に毎日を送っているのでしょうか。
7回目となる今回のゲストは、フリーランスのインストラクターとして働く猪俣さんにお話しお伺いしました。(編集部)


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32歳で結婚するまではダンサーとしてバレエ団に所属していたのですが、結婚を機に退団しました。数年前までは自分が結婚して退団する、なんて夢にも思わなかったし、葛藤があったのですが……日々踊って舞台に立つのと、結婚して子どもを産んで、という生活の両立は難しいと思ったので……。同時に、お仕事として「教える」ことにも興味があったので、決断できました。
教える仕事を始めて順調に軌道にのったのですが、そこからすぐに子どもができたので、産休を経て仕事復帰する際に、それまで契約していたスタジオと、場所が遠かったり時間帯が合わなかったりで、契約更新できないこともありました。でもまた新しいスタジオとご縁があったりして、今のスタイルになっています。

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産後、どのような形で仕事復帰できるかわからなかったので、より確かな資格を持ちたい、自分自身の身体も深く学んでいくことで保っていきたいという思いもあり、ジャイロキネシスに加えて産休中ジャイロトニックのトレーナーの資格をとりました。
実は、生後数か月までは、「仕事は、3歳くらいまでは週1〜2日くらい、自分が主催するジャイロのクラスだけ受け持って、親に預けられる範囲で仕事できたらいいかな〜」と思ってたんです。でも主人に、「陽子は今までずっと踊ってきたし、身体動かさないで家にいる生活なんて無理なんじゃない? ちゃんと仕事復帰したら?」と言われたんです。確かに、収入的にも共働きの方が生活やマイホームのためにもいいし、主人に「復帰しなよ」と勧めてもらって私もがんばってみようかな、と思ったんです。
3月に出産したんですが、5月・6月くらいにそういう話をしていて、そしたら夏ごろ、9月から週何回かジャイロのクラスを受け持たない?と誘われて。あわてて保育園を探しました(笑)。8月の暑い中子ども抱えて見学に行ったり(笑)。年度の途中だったので認可保育園には入れず、最初は無認可の保育園に預けて、翌年の4月から認可保育園に入れることになったので、転園しました。

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やっぱり0歳の冬は悪夢のように病気していましたね……。ウィルス性胃腸炎に、最初子どもがかかって、それから私、主人、実家の母にもうつって、子どもは点滴まで……。
子どもが病気の時の仕事は、クラスを休講にするか、代講をお願いするか、病児保育をお願いするか、実家の母にお願いするか、していました。有難いことに、住んでいる市にクリニックに併設されている市営の病児保育があるんです。当日朝に連れていってクリニックで診てもらって、先生に「預けても大丈夫な程度です」と判断してもらえたらそのまま預かってもらえて仕事に行けるので、とても重宝しています。お医者様と看護師さんがそばにいてくれて、何かあったら薬も飲ませてくれるので、安心して預けられるんです。
何よりも心強いのが、クリニックのお医者様に「お母さん、大丈夫ですよ。行ってらっしゃい」と送り出してもらえること! 普通、「病気の時くらいそばにいてあげたら……」という空気感みたいなのって、ありますよね。こっちだって一緒にいたいのはやまやまだけど、レギュラーのクラスで待ってくれている生徒さんのことを思うと休めない……という心境だから、「大丈夫ですよ」と言ってもらえると、とても有難いです。

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不安なことだらけです(笑)。今のこの瞬間も、「お熱で呼び出しが入ったらどうしよう〜」と思っていますし(笑)。
病気の時なんかもそうですが、保障はないので仕事した分だけの報酬ですし……。熱で保育園に呼び出された時、小児科に子どもを連れていったらママ友さんに会って、「明日はどうしようかなぁ、病児保育かなぁ」と話していたら、お勤めのママさんは「私は有給とってお休みかなぁ」とおっしゃっていて、あぁ、いいなぁ!と思ったり(笑)。そういうときは「私もOLだったらなぁ〜」とか思ってしまうんです(笑)。そんなこと、子どもが生まれるまで思ったこともなかったんですが……。
今は本当に仕事先に恵まれていて、すごく理解してもらっているので、なんとか助かっている感じですね。
あと、例えば義理の母に「陽子ちゃんみたいな仕事って誰にもできることじゃないから」と言ってもらったり、踊りは自分のアイデンティティでもあるので、やりたいことをやれるのはとても幸せなことだと思っています。

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平日はやっぱり主人の帰りが遅いので、ほとんどは私がやっているんですが、インストラクターという仕事上、週末にレッスンを希望される方も多いので、土曜日に主人に子どもをみてもらって仕事にいっています。そこは主人も喜んでやってくれているので、とても助かってますね。

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