もやもやガール卒業白書
著:洪愛舜(ホン・エスン)
刊:モバイルメディアリサーチ
「結婚したいけど結婚できない状況にある女子たち=もやもやガール」たちに向けて、世の夫婦たちはいかにして夫婦になったのか、恋人から結婚に至るには一体どんなストーリーがあるのか、先輩たちのリアルな結婚体験から、もやもやガール卒業のための方法をまとめた本。

text & illustrationby Hong Ae Sun

Hong Ae Sun 洪愛舜(ほん・えすん)
<profile>
1977年大阪府堺市生まれ。
立命館大学理工学部卒業後、出版社勤務などを経てフリーランスのライター・編集者に。編集プロダクション「econ(エコン)」主宰。
2008年10月、初めての著書『もやもやガール卒業白書』を上梓。

皆さま、こんにちは。

前回、『特別企画』としてエビちゃんのもやもやな悩みについて勝手に相談に乗ってみたところ、かなり大好評だったので、晴れて本コーナー、連載化することとなりました。
今後も、もやもやガールな有名人の皆さなのお悩みに、勝手にアドバイスしてゆきたいと思います。
今後ともお見知りおき、よろしくお願いいたします。

記念すべき第一回


誰だこれ! 似てなすぎる! ひどい!! ごめんなさい。。。


さて、記念すべき連載第1回の本題に入る前に、これだけ言わせてください。
牧瀬里穂さん、ご入籍おめでとうございます。
実は、本コーナーの連載第1回は、ぜひ牧瀬さんに飾っていただこうと思っていたんです。

1990年代前半にアイドルとして大ブレイクしたものの、90年代後半ぐらいからだんだんとパッとしなくなり、2002年にカナダとニュージーランドに留学して『留学タレント』路線(?)で行こうとしたもののそれもまたパッとせず、誰もが名前を知っている『元アイドル』だけに、方向性の迷路に迷い込んでいるようでした。

そんな中、突然舞い降りたのが、つかみどころのない巨匠キャラ・NIGO氏。「この人と結婚したら私も方向性を確定できるわ」。そんな風に思っていたかどうかはわかりませんが、迷っていただけに『確実なもの』が欲しかったことには間違いがなかったと思います。
しかし、自由人だし女性にも不自由しない(と思われる)NIGO氏にとって、『付き合う=結婚』なんて、すぐには考えないもの。
結婚して確実なものがほしい牧瀬さんと、いい女と付き合ってはいたいけどまだ落ち着きたくないというNIGO氏。これはもう、典型的な『もやもやガール―うだうだ男子』の構図です。

NIGO氏と付き合い続けるためには、『重い女』になってはいけない。でも、今のままでは自分はどこへも行けない。早くNIGO氏の妻という確実なものがほしい。でも…………

こんな堂々巡りの夜を、来る日も来る日も繰り返してこられたのかもしれません。
わかります、わかります。

こういう『うだうだ男子』と付き合い続けるためには、男子が決断できるようなる=心変わりするまで、『理解あるいい女』でいるしかありません。特にNIGO氏のように、成功者でビッグっぽい人は、固定概念を嫌います。「○歳までに結婚したい」とか「こんなに付き合ってるんだから結婚してほしい」なんて言った日には、「そんなつまらないこという女とは付き合ってられない」みたいな感じになるでしょう。

それがわかるから、牧瀬さんはもやもやとしたことを思っていても、なかなか言えなかったのではないでしょうか。あぁ、分が悪いなぁ……。
ただひたすらに『理解のある女』を演じて、なんとか自分を保ち、いつか訪れるであろう彼の『心変わり』を待ち続ける。……つらい日々です。これが、どこぞのしたたかガールが突然現れて、彼の心をかっさらってゆきいきなり彼もメロメロで即結婚、なんてことになったら、「そっちの心変わりかよ!」なんて突っ込んでいる状態ではありません。とっても立ち直れないでしょう。

ああ、どうなるのか、どうなるのかとひとりでヤキモキして、今年の夏ぐらいに『年内入籍か?』という話が聞こえてきたときは、「おお!」と思いました。でも何の動きのないまま月日は過ぎ行き……やっぱりまだもやもやが続くのか、これは私が悩み相談に乗ってあげるしかない!と思っていた矢先に、入籍の報道が流れました(2008年12月16日)。

ファーストインパクトは「まじかいな、このタイミングで!」と、このコーナーのネタがなくなってしまったことにかなりとまどいましたが、考えれば考えるほど、めでたいことです。
全国のうだうだ男子に悩むもやもやガールたちに、大いなる勇気を与えてくれたことでしょう。
できるんだ! と。やれるんだ! と。
ぜひ、どんな風に同じ時間を過ごし、NIGO氏がどんな風に変わっていったのか、じっくりとインタビューしてみんなに届けてあげたいです。

思うに、入籍しても『そんなに確実なものなんてないんだ』と言うことに気づいて、またちょっと別のもやもやが始まってしまうかもしれませんが、とりあえず『第1部 完』ということで、これから始まる新たなる『芸名:牧瀬里穂、本名:長尾里穂』』としての舞台を、楽しんでいただければ幸いです。

って! 結局牧瀬里穂さんのこと全部書いちゃったじゃないか!
本題の菅野美穂さんはどうした!

……。すみません。自分のこと正当化するために、自分で突っ込んでみました。
はい。菅野美穂さんですね。

正直、菅野美穂さんがそこまでもやもやしているかどうか、ちょっと微妙なところです。女子たちがもやもやし出すきっかけの多くは、自分自身の方向性に迷ったときです。
今まで仕事や趣味に一生懸命生きてきたけど、私、このままでいいのかな、このままやってて私どこに行くのかな。そんな風に思ったとき、もっと大きな力で方向性を変えてみたくて、『結婚』を求め始めることが多いのです。

菅野美穂さんの場合、20代前半までのキャラクター設定が通じなくなってきた2005年前後ぐらいは方向性に悩み、非常にもがいていたかもしれませんが、2007年のドラマ『働きマン』で『一生懸命仕事して、輝いて生きている女性』というキャラを定着させることに成功(その象徴として、LUKIAのCMに出演中)したので、当分これでいいかな?と思っているかもしれません。



そんな菅野美穂さんの選ぶべき未来について、次のページで勝手にアドバイスしたいと思います。
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