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大宮冬洋 omiya toyo
1976年埼玉県生まれ。フリーライター。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に就職するがわずか1年で退職。編集プロダクションを経て、2002年よりフリー。雑誌、web、書籍などで活躍する。著書に『30代未婚男』『ダブルキャリア』(ともに共著、NHK出版生活人新書)、『バブルの遺言』(廣済堂出版) がある。最新刊は、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵〈ストーリー〉』(ぱる出版)。

2013年1月より、日経BPネットにて「『仕事恋愛』の理論と実践」を、東洋経済ON LINEにて「今週の愛知県人」を連載開始。他にも、WEBぱるマガジンにて『大宮冬洋の「わたしたち、ユニクロで働いていました」』を、NHK出版のブログメディア「あしたの生活」にて、30代の悩みというテーマで自分自身に取材するルポエッセイ「30代のもやもや」を好評連載中。
雑誌連載も多数。
ブログ『実験くんの食生活』を毎日更新。
2011年9月より、毎月1回主催イベント『スナック大宮』を開催。2013年前半の開催予定は、1月16日、2月20日、3月20日、4月17日(事前予約制、早めの予約推奨)。


洪愛舜 Hong Ae Sun
1977年大阪府堺市生まれ。
立命館大学理工学部卒業後、出版社勤務などを経てフリーランスのライター・編集者に。編集プロダクション「econ(エコン)」主宰。
著書『もやもやガール卒業白書』(MMR)がある。
『econ-mag』編集長。





     
 

大宮冬洋さま

さっそくのお返事、ありがとうございます。
「急に冷静になる瞬間」のお話、とても面白いです。
自分で決めたことであっても、「あれ、私、なんでこれやってるんやろう」ってふと冷静になってしまう瞬間、ありますよね。
でも、大宮さんの蒲郡移住は、とても意義深いことであるように私は感じています。
ソトコトの最新号の特集が、「日本の地方に住んでみる」でしたよね。
(見出しをちらっと見ただけでまだ読んでいませんが……)
原発事故を受けて東京がこのような状況になってしまった以上、「東京に住むこと」が前提になる社会は終わると思います。
(既に「終わり」は始まっているかもしれません)
どんなきっかけであれ「東京脱出」を早くも実践している大宮さんは、とても重要なポジションにいらっしゃるのではないでしょうか。

さて、目標のお話。
なるほど……。
目標とは「自分が見聞きしたり想定できたりする範囲で設定するもの」というところに納得しました。
関連するかどうかわかりませんが、つい先日、夫と話していたときに、「もし、中学生とか高校生とかの頃の自分に、今の自分について『こうなってるよ』って話したら、昔の自分はびっくりするだろうな〜っていうことって、何かある?」という話になりました。
私も必死に考えたのですが……私にはなかったのです。
東京に住んでること、編集やライターなど本にまつわる仕事をしていること、結婚して娘がいること、社会運動にかかわっていること……
今の自分にまつわる全てのことは、いい意味でも悪い意味でも、想定の範囲内というところでしょうか……。
そう思うと、それは幸せであるようにも思えるし、一方で、とてもつまらないことであるようにも思えます。
想定の範囲内の人生……。

大宮さんの場合は、たぶん、高校生くらいの大宮さんに「35歳で結婚して愛知県蒲郡市に移住するよ」と伝えたら、めっちゃめちゃびっくりするでしょうね。
(その役、私がやりたい!! びっくりする大宮少年の反応を見たい……)

想定の範囲内である私の人生、とてもつまらないものかもしれませんが、「毎日できるだけ楽しく面白く生きたい」という小さな目標が実践できているので、私はとても楽しく生きています。
1年前、「私もそろそろ将来を見据えた目標をたてるか……」と決心しましたが結局何も変わらず、そんな自分を非常に情けなく感じていましたが、それでいいじゃないか、と思うようになってきました。
なので私の目標は、「毎日できるだけ楽しく面白く生きたい」という日々の小さな目標を、生涯にわたって実践できるよう努力する、というのにしようと思います。当面。
でも、もしかしたら未来の自分が来て、「今の私、こうなってるよ」と想定を超えるとんでもないことを教えられるかもしれませんが……。

先日35歳になり、長く生きてきた感覚になりますが、寿命的には半分も満たないのですよね。
まだ折り返しにも達していないなんて、先のことを考えると少し恐ろしくもなりますが……。

なんだか不穏な余韻を残すお返事になってしまいました。
すみません。
2013年も面白い1年となりますように……。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。


洪愛舜

2013/01/10 18:22
 
     


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