『MHP2ndG』ヒットの要因から読む
『ゲームで遊ぶ』ということ…… 「MHP2ndG」がこれほどまでにヒットした理由に、モンスターハンターシリーズの大きな特徴である、『最大4人での協力プレイが可能』ということが挙げられます。
協力プレイではみんなで一緒にモンスターの狩りをしたり、ギルドカードを交換することで、仲間の進行具合を確認したり、一部アイテムの交換をすることが可能です。
まさにここが、ヒットの要因なのです。
「え? モンスターハンターの全てのシリーズで遊べる要素なら、据え置き機と差は無いじゃん」と思われるかもしれませんので、説明しましょう。
おっしゃるとおりプレステ2で発売されたシリーズでも、インターネットを介し最大4人で遊ぶことはできました。ですが、インターネットに接続するためには専用の機器をプレステ2に取り付ける必要があったり、月額費用を払ってKDDIのMMBB(マルチマッチングBB)というサービスに加入する必要があったりと、かなりの手間を要したのです。
それに対してPSPでは、インターネット回線を利用しないため、直接集まる必要はありますが、複数人集まればすぐに協力プレイを行うことが可能なのです。
専用の機器も不必要ですし、お金も全く掛からないというお手軽さゆえ、十代に圧倒的に支持されました。
これで、それぞれの機器の違いによる売り上げ本数の差が想像できたかと思いますが、そもそも「なぜそこまで、複数人での協力プレイが魅力的なのか?」という疑問が残ると思います。 それは、なぜか?
一言で言い表すと、「そのルールが複雑であるがゆえ」ということです。
簡単に説明しますと、人と一緒に遊ぶことで
単なる所有欲であったコレクション要素に対して、プラス他人に自慢するという顕示欲も満たされるようになった。
これは装備品の変更による外観の変化でのカスタマイズ性でも同等のことが言えます。
狩りに対するスリルに連帯感が加わることで、より大きな達成感を得ることができるようになった。
情報の共有や享受、仲間から実際にレクチャーを受けることで、敷居が下がった。
その場に人が集まることでの、一体感や安心感を得られる。
何よりも、実際に声を掛け合いながら遊ぶことで、臨場感を生み出すことが可能である。
上記要素が、複数で遊ぶことが魅力的である理由になります。
特に「協力する」ということが、連帯感を大切にする日本人に合っていた、と言っていいでしょう。
同じ複数人数でのゲームでも、「対戦」ではここまでのヒットにならかったと思います。ただ、こういったコミュニケーション機能を持つゲームは今後増えていきますし、ゲームの枠をどんどん広げていくことになると思います。
本来ゲームではなかったものを、ゲームに落とし込むことでヒットした「脳トレ」
今までのゲームになかった人との直接のコミュニケーションを大事にしたことによってヒットした「MHP2ndG」
その違いを感じ取っていただけましたでしょうか?
最後に、ゲームの本質とは、娯楽だということ。
皆さん、ちゃんとゲームを楽しんでますか?
娯楽としてゲームを感じることや、そのゲームを他人と共有することで、より大きな楽しみを手に入れることができる。
これはゲームだけの話じゃないと思います。テレビ番組や映画や音楽などでも同じこと。
どうしてもゲームというと、家に閉じこもって1人で遊ぶイメージがあると思います。
筆者もよく時間を忘れて一日中家でゲーム、なんてことはしょっちゅうですから。
ただ、楽しさは他の人と共有できれば、もっと広がりを持つんですよね。
たまには、一人じゃなくみんなでゲームをする。
そんな一日が、あなたをHAPPYにするんじゃないんでしょうか。
あなたのゲームライフに幸あれ!
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