洪愛舜さま
こんにちは。大宮です。
結婚のこと、祝っていただきありがとうございます。
相手が仕事の都合で愛知県から離れられないので、比較的東京に近い東三河地方の蒲郡市に新居を借りました。僕は取材や打ち合わせの大半が東京なので、愛知県にいるのは週の半分ぐらいですけどね。
ゆるい週末婚は、「居場所は必要だけど自由も欲しい」という身勝手な僕には向いているかもしれません。
また、生まれて初めて東京の西部地域以外で暮らすことになり、少しは視野が広がるかなと期待しています。まだ広がっていませんけどね。
ちなみに、東京では東部地域の門前仲町で寝泊まりしています。
さて、青春について。
その前に、梁石日さん! 彼原作の『血と骨』はビートたけし主演の映画で観ましたよ。善悪でいえば完全に悪なんだけど、それを超越するようなエネルギーを持つ男がいるんだなあと感じました。素晴らしい映画ですよね。
『夜を賭けて』は見逃している作品の一つです。山本太郎主演でしたよね?
洪さんたちが手掛けた映画だったとは知りませんでした。もしDVDをお持ちでしたら今度貸していただけないでしょうか。TSUTAYAで探しても見当たらないので…。
山本太郎といえば、『パッチギ』で彼が演じていた頭のおかしな先輩は笑えました。愛嬌も政治信念もあって、日本では珍しいタイプの役者ですよね。
と、映画鑑賞が唯一の趣味なので、つい興奮してしまいました。
子育てが青春だという話、なんだか目から鱗が落ちたような気分です。
大宮家は三兄弟で、経済的にあまり豊かでない家庭で育ちましたが、母親が必死になって育ててくれたと今ごろ感じています。
父親も子どもっぽい人なので、女手ひとつで4人の男を養っていたようなものです。
むちゃくちゃ大変ですよね。20年以上、自分の時間なんて皆無です。
しかし、以前に母親と話していたら、「夢中だったから大変だとは思わなかったよ」と言っていたことを洪さんのメールで思い出しました。
僕はあまり子ども好きではないので、お受験みたいに子育てに熱中しているバカ親(親バカな親という意味です。他意はありません)を敬遠する傾向があります。
興味がないスポーツ観戦、例えばサッカーのワールドカップを熱く語られても困るのと同じです。「あなた自身が活躍しているわけではないんだよ」と水を差したくなります。
でも、それが青春だと言われると話は別ですね。
自分以外の何かに夢中になれることが、青春の定義なのだと思います。サッカー選手だって、サッカーをしているときは自分のことなんて忘れて、競技に没頭しているんですよね。
そんなに好きなことが見つかるって、純粋にうらやましいです。
僕自身を振り返ると、この文章のように自分の内面をモジモジと語る仕事が多いせいもありますが、常に自分から意識が離れられないような気がします。
夢中になれる対象物がないのです。
以前、「僕の青春は受験勉強だった」と高らかに宣言こともありました。
しかし、よく考えてみると学びそのものに打ち込んだわけではありません。常に、自分の学力アップと大学合格が念頭にありました。それでは本当の青春とは呼べないでしょう。
僕はナルシストではありません。むしろ、自己嫌悪が強いほうだと感じています。
でも、そんな自分の評判や能力や状況をいつもいつも考えてしまいます。良い人生を送れるかどうか、心配でならないのです。結婚した今も、この性質は変わりません。
一生ウジウジしながら過ごすのでしょうか。僕は青春がうらやましいのです。
大宮冬洋
2012/09/21 15:50 |