金さんの趣味は、『人と人をつなげること』なんですよね。
「人と会うときは、この人にあの人を紹介したら面白いんじゃないかな？と、常に考えてますね。どうなるかはわかりませんが、少しでも可能性があれば何かの機会を作って紹介できる場をセッティングするようにしています」
そこから生まれる化学反応は、まさに未知数です！　喜ばれることが多いと自分もまた別の方に誰かを紹介してもらったり、そういう『いいスパイラル』が続きそうです。
「そうですね。もちろんそこまで計算してるわけではありませんが（笑）。基本的に今やっている事業は全部、自分や自分と関わっている人がやりたいと思っていることを事業にしています。それがうまくいったらやりたい人にそれを任せて、自分はまた次の事業を、それをやりたい人を巻き込んで立ち上げて、またそれもうまくいったらその人に任せてまた次に……という風になればいいな、と。そういう意味では、人間関係まで含めて事業の『種蒔き』で、いっぱい種を蒔いてどれが大きくなるかなー？という感じですね。どれか早く大きくなってほしいけど（笑）」
新人起業家として、日々コツコツと努力を重ねる金さん。この先のビジョンは？
「ビジョン……。さっきも言ったように、『こうありたい』というのにしばられたくないので、この先こういうことをやっていたい、というのはないんです。もちろん目指すところはありますが」
金さんの目指すところとは……？
「これは昔からずっと思ってたことですが、インパクトのあること、アジアで活躍したい、でかいことがしたい、とか、かなり漠然としていますが（笑）。自分は在日コリアンで、これから日本は韓国、中国、インドなど、どんどん外国人を受け入れるようになると思います。そのときに、日本にも外国人にもプラスになる仕事ができればいいと思っています」
今はそのための準備期間ですか？
「とりあえずジャブを打ちまくろうかと（笑）。でもけっこう、何とかなるんじゃないかと自分ではおもってるんですけど（笑）。おもしろそうなことを事業にしてお金をまわせるように、どんどんチャレンジしていきます」

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「自分って何がやりたいかわからない」と言う方、とても多いと思います。
でも「やりたいことって何だろう」と考えること自体がナンセンスなのかもしれません。
金さんはこう言っていました。「やりたいこと、ないはずないけど、できないと思っているのでは」と。
「やりたいことがない」「何をやりたいかわからない」という人は、自分ができると思っていることと、やりたいと思っている範囲がかぶらないと思っているのかもしれません。
でも金さんのように、自分の行動や目標に制限をつけなければ、初めはできなくてもできるようになるしかもしれないし、案外動いてみれば何とかなることも多いはずです。
考える前に、面白いと思うことをやってみる。金さんのビジネススタイルを見ていると、そんなある種「楽観的」な行動主義こそ、明日を切り開くたいせつなポイントのように思いました。
第2次就職氷河期を生きる若者諸君、いかがでしょう？




＜了＞