金麗雄 Kim Ryeo Ung
<profile>
1980年兵庫県生まれ。株式会社リエゾン代表取締役。同志社大学を卒業後、楽天株式会社に入社。「楽天野球団」で楽天イーグルスの立ち上げやファンクラブ事業の運営などに携わったのち、本社の広告事業を経て、楽天株式会社を退社。2008年10月株式会社リエゾンを設立。女の子向けゴルフウェアブランド「Eva&ViViana」の企画・販売や、韓国人留学生向けお仕事紹介サイト「FIND KOREAN JOB」の運営などを手がける。






「今、一番たいせつにしていること」を切り口に、その人について広く深く探っていくこのコーナー。今回登場するのは、起業して1年半の金麗雄さんです。
金さんにとって、今一番たいせつなものは、なんですか?

「一番たいせつなもの……たいせつなもの……考えてなかったな(笑)。今考えます。自分は、自分の考えたこと以上のことはできないと思ってるんです。だから、自分で『これしかできない』と制限を持たないこと、が、今一番たいせつなことかな」
なるほど、今までになかった、起業家らしい「たいせつ」です。
大学生の頃から友人と会社を立ち上げ事業をしていたという金さん。子どものころから「起業」という目標があったのでしょうか?

「具体的に考えるようになったのは大学に入ってからですね。自分には、音楽とかスポーツとか、そういう特別な才能があるわけではないので、自分が今できることで達成できるなら、ビジネスかと思って。と言っても大学のときの事業は全然儲かったなかったんですけどね(笑)」
自分が何かを達成できるとしたらビジネスの分野で。そう思うようになったきっかけは何でしょう?
「直接的な出来事があったわけではありませんが、孫正義さんの影響というのはあります」
ソフトバンクグループの孫正義氏ですね!
「裸一貫で成り上がったところも、やることがでかいところも、発想に制限がなさそうなところも、すごいなと思って、こんな可能性があるんだと思いました」
大学卒業後と同時に事業は友人に一任し、「楽天市場」などを運営する楽天株式会社に就職しました。
「自分たちでやるのは楽しかったけど、これから長く事業をやっていくためには一度社会に出ておくべきだと思って、就職してみることにしたんです。そう思ったのが大学4年の12月で(笑)。その時ちょうど募集していたのが楽天でした」
4年生の12月からのスタートとなると、「就職活動」という意味ではかなり不利だったのではないですか?
「いや、卒業したら就職しないといけないから就職活動するという、いわゆる『就職活動』というのは全くやらなかったですね。今まで、盲目的にやるイベント、というのは全部避けてきたように思います。受験とか、就職活動とか。理由がわからないことはやらないし、『やらないといけないからやる』ということに重要なことはないんじゃないかと思って。開始時期が遅かったのに、入りたかったネット業界の会社にすべりこめたのは、ラッキーでした」
こうして楽天株式会社に入社した金さん。入社3ヶ月目にして、楽天野球団の立ち上げ事業に抜擢されることになります。

 

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text by Hong Ae Sun





 
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