HOME > TAISETSU Interview> P.01





宮川万衣子 Miyakawa Maiko
profile
1978年神奈川県生まれ。大学卒業後、不動産会社勤務を経てバレエダンサーに。自身も舞台に立ちながら、フリーランスのバレエインストラクター、ピラティスインストラクターとして数々のジムやスタジオで活躍。2008年4月より、都内スポーツジムの専属スタジオインストラクターとして活動を開始。





 
『チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ』の舞台にて。手の先、足の先まで神経が行き届いた佇まいが美しい。


「今一番大切にしているのは、『一人でいる時間』、それと、『自分の情熱を持続させること』です」と語るのは、バレエのスペシャリストでありスタジオインストラクターとしても活動する宮川万衣子さん。

「インストラクターというと体を動かす仕事というイメージが強いと思いますが、実は、『ことばを発する』のが仕事なんです。レッスンを受けられる皆さんは私の言葉を聞いて、それをもとに行動します。だから、自分が発した言葉に対し責任を持たなければならない。受け取る人によってピンとくる“ツボ”が違っていて、この人にはこう言ったら伝わるけど別の人には全然伝わらなかったり、あとは自分の体調とか声のトーンとかでも、受け取る印象は変わってくる。
だから、一人でいるときに『こういう言い回しをしたらどうだろう』とか、『こういう抑揚で話したらどう伝わるか』とか、自分の耳で確認するためによく独り言のように声に出していますね。そうやって自分の表現手段を増やしていくことがインストラクターとして大事なことだと思うので、そのための一人の時間が、とても大切だと思います。つっかえないでよどみなく話せるように、口を動かす練習もしたり。自転車に乗りながら上下左右に怪しく口を動かしてます(笑)」

すれ違う人の驚きの表情が目に浮かびますが……一人の時間を大切にしようと思ったきっかけはなんだったのでしょうか。
「7年間フリーランスとして一人で仕事していて、同僚もいないし友人たちとの生活リズムも合わず、自分の生活をコントロールする上で大変なことが多かったんです。今の気持ちを共有できる人がいなかったり、どんなときも一人で乗り越えなければならなかったり。でも、それだったら一人でいる時間を大切にして、楽しめるようにしようと思いました。
そうすると、自分の姿勢次第で、たくさんのことを発見できると気づいたんです。例えば歩いているとき、草がきれいだとか、花が咲いたなとか、あんなところに軍手がはさまってるとか(笑)。そういうすてきなこととか面白いものに出会って、それについて自分なりに考えをめぐらせて、そういう経験を重ねていくことで、自分の中に引き出しも増えていく。考え方や発想もそうだし、表現方法とか、伝え方とか、それが直接的に仕事に役立つことが多いので、そのための一人の時間を楽しむことが大切なんだと思うようになりました」


01 / 02 / 03 / 04 / 05
text by Hong Ae Sun
本サイト内の記載内容についての無断転用を禁じます。
Copyright(c)2008 econ & Hong Ae Sun